本文記事―99年8月
横浜市の半透明化、厚みの規定は柔軟対応へ
【8月16日=金子】横浜市では今年7月末に家庭系ゴミ袋の半透明化(一般市販品で構わない)の方針が決定しています。実施は今年11月からとなります。
問題は、厚みに関する規定です。先ごろ、市内小売店に送付された半透明袋取り扱い要請の文書には、強度の項目に「ごみ袋として十分な強度があること」と明記されているほかに、サイズ(厚さ)の項目で低密度ポリエチレンが0.030mm以上、高密度ポリエチレンが0.025mm以上と表記されています。
しかし現状は薄くても強度のある商品が市場に出回っており、消費者も価格面含めてそれで納得して購入・使用しています。せっかく省資源を考えて「薄くても強い」という特色を打ち出した商品があるのにもかかわらず、そこに厚みで規制をし、商品を高い価格で消費者に買わせる必要があるのか?がポイントです。
そのことを横浜市環境事業局業務課に相談したところ、「あくまでもガイドラインですから、破けたりしなければそれでいいと思います」という返事がかえってきましたた。とはいうものの、実際そういう数値が記載された文書が手元に届けば、小売店としては取扱う商品を変更せざるを得ない立場にたたされます。
こちらからは「厚み規定について明確に何ミリ以上と記載がなされることはおかしい。メーカー側も様々な技術革新で商品を開発しており、省資源で薄くても強度に遜色ない商品が市場で認知されている。そこの部分はなんとか削除するか、または注釈を入れるような変更がなされることが望ましい」と担当の方に訴えました。
すると先方からは「言っていることはよくわかるし、そういう商品であれば問題はありません。あくまでも半透明に指定するにあたり、市民から買った商品が弱すぎるなどのクレームをもらわないために、一定の目安として小売店、メーカーサイドへ強い商品の販売をお願いするためのもにです」と説明がありました。
そういう商品であれば必ずしも厚みが記載の数値のものでなくてもかまわないし、仮に紛らわしくて小売店やバイヤーから問い合わせがあればいつでも説明に応ずるとのことでした。また実際市民への広報には、厚みの事項は伝わらない予定であるとのことでしたので、ひとまず納得しました。
名古屋市がメーカー集め意見交換会
【8月18日=ほりごめ】名古屋市環境事業局による指定袋製造等に関する意見交換会が名古屋市中区役所で開催された。
配布された資料の中の承認番号取得者一覧によると、現段階での承認取得者は32社におよんでいる。また、出席者の中に番号取得者一覧にでていない業者の顔もあったことから、さらに増えると思われる。
市当局は9月初旬までには小売店への導入してもらいたい意向であるが、ほとんどのメーカーでは9月下旬から10月にずれ込むようである。逆に製造側の事情を考えない強行スケジュールについてメーカー側から非難轟々であった。
市当局からは、それぞれのメーカーの投入可能時期や品揃えの情報について任意に報告して欲しいとの要請があったが、競合他社の手前もあり、当社を含めて沈黙を守るメーカーがほとんどであった。
事業系については内容の変更があり、路上排出をせずあくまでバックヤードで使用して処理されるものについては、色と印刷以外の材質、サイズ、厚みを自由にしてよいこととなった。ただし申請が必要となる。また、顔料の混入率を4%から2.5%に変更したが、これでも透明度が悪いので後日ふたたび変更するとのことである。事業系は2000年4月よりシール制有料化となる。すでに、本体印刷にはシールを貼る位置を設けている。
家庭系の本体印刷については2000年9月からの予定であるが、制度や規格について改善要望のある場合は参考にするとのことであった。やはり、従来からLDPE主力で販売してきた地元メーカーは材質の問題(可燃用がHDPEとされた)にこだわっているようで、声を荒立てて主張を繰り返していた。後日当社でも外袋デザインの件も含めて改善要望をしてゆくこととする。
最後に各メーカーから、本体印刷施行に関しての方針決定についてはくれぐれも時間的余裕をもたせたかたちでお願いしたいとの要望がだされた。
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