本文記事―97年10月

 


 
前橋市指定袋、印刷入り自由販売で

【10月29日=馬場】前橋市生活環境部環境対策課環境啓発係の永井氏に指定袋の話を聞くため、小野君同行で市役所を訪ねました。

 結論、前橋市は千葉市を参考とした、認定制の印刷入り自由販売指定袋を98年4月1日から開始するようです。有料化ではありません。

 問屋・小売店への協力要請をこれから行い、11月頃に説明会を開く予定だそうです。今回の訪問により“印刷無し袋”にすることは、残念ながらできませんでした。

 千葉市を参考にするということは、袋のサイズは決めて、あとは各認定メーカーに任せるということです。もちろん印刷は入りますが、「可燃」「不燃」の区別は印刷デザインでせず、収集曜日で分けるようです。

 市側は、いわゆる「製造」「流通」「販売」に関与せず、既存のルートを活かしてもらいたい意向です。そこで担当者が一番心配しているのは「安定供給」と「価格」です。安定供給については、申請するメーカーがはたしてあるだろうか? もし、申請企業が無かったら商品供給ができないのではないか?という心配。価格については、現在売られている黒袋等に比べて非常に高くなってしまうのではないか?住民から反発があったらまずい、という心配です。

 その点については全く心配ないことを伝えました。むしろ、

 「切替えまでの猶予期間を十分に設けること」「大きさの規定はしょうがないとしても、厚さや材質、色等の規定は設けない方がいいこと」の方が問題で、その点を考慮してもらうようこちらからお願いしました。それについては納得していた様子でした。

 担当者はとても物わかりの良い、役人らしくない人です。今回も「個人的には“印刷入り”の指定袋でなくてもいいと思う」と言ってました。「しかし、こういうものは“正解”があるわけではないですからね」とも言ってました。

 印象的だったのは、材質面の話で「炭カル」という言葉が出たとき「今更あれはねぇ〜」と“過去の物”である認識を担当者が持っていたことです。

 


 
太田市指定袋入札の実態

【10月29日=馬場】群馬県へ出張した折、地元得意先の担当者から太田市指定袋製造業者選定の入札にからむ興味深い裏話を聞かせてもらいました。

 太田市といえば、以前、馬場も清掃事業課を訪ねて、指定袋をやめてもらうように提言しましたが、結局、聞き入れてもらえず実施となってしまった自治体です。配送までを含めた入札で、対象はメーカーのみとなっています。地元問屋との連携が必要条件になっていました。ちなみに当社は地元問屋の協力が得られず、入札参加を断念しています。

 入札物件は、3つに分けた地区それぞれに業者を決め、製造・配送させる内容だったようです。ですから、落札者は3業者です。ちなみに、その業者とは日本グリーンパックス、柳屋、キョウエイアドインです。

 面白いのは、3業者あるうちの2業者は最低価格業者(=落札者)に値段を合わせて落札している点です。つまり、最低価格業者が○○円でまず決まります。そして、市側は下から2番目と3番目の業者にその○○円でできるか打診をします。その業者はその価格を了承すれば落札できるわけです。当然、下から2番目3番目の業者は初回の札入れ価格より“損”をするわけです。何かひどい話だと思いませんか? 市側から脅迫されているみたいです。

 仕様等ははっきりとわかりませんが、一枚当たり6円台と安価だったようです。海外製品とも言ってました。もう一つ気になった点は、落札業者のキョウエイアドインという会社です。おそらくデザイン関係の会社だろうと思いますが、そういう業種も参入してくる時代なのですね。

 


 
先走りで福岡市指定袋の景品出回る

【10月28日=勝田】昨日、わが家の奥さんが郵便局から福岡市指定袋の景品(2枚入り)をいただいてきました。封を切ると中からは、認定番号9号プラテックの商品が顔を出しました。これはおもしろいと思い、石沢さん(同僚)に連絡。

 福岡市の店頭販売開始時期は、12月1日から11月24日に早まったにせよ、景品などの無償分も同様の時期を守るようにと指導しています。環境局計画課の河野氏にプラテックの商品が景品として流れていることを連絡する。

 しばらくすると河野氏に代わり池田氏から連絡を受ける。プラテックに確認を取ったがそのような事実はないとの報告。現物を手にしているため返答に納得する訳には行かず、石沢さんと共に環境局を訪問し現物を手渡す。池田氏の対応はすばやく、郵便局に連絡後、事実関係をはっきりさせ、プラテックに対し厳重注意。再発の場合、認定取り消しをにおわせたようです。

 プラテックの言い分は、問屋の先走りで済ませたようですが、問屋には納品している事実がはっきりしました。景品現物は厚みが03程あり、無償配布分原反の余りと推測されます。

 


 
北九州市環境局からの説明会

【10月28日=石沢】先週北九州市にあるスーパーがゴミ袋の件で市役所の説明会によばれるという情報が入った。早速24日に商品部のM課長に電話をいれ、次週説明会について聞かせてもらうことを約束。本日訪問。

 市内スーパー、コンビニなどの販売店を集めての説明会だったということである。当日渡された文書を見るかぎり、もうかなり進行しているしているものと思われます。

コピーしてもらった書類

 


 
福岡事業系は推奨袋を押し進める

【10月23日=勝田】得意先M商店(福岡市・清掃用品販売)から、市で事業系の袋の推奨内容が決まったと連絡を受け訪問する。

 社長の持っていた紙には「事業者の皆様へ」と書かれていました。事業系のごみは、福岡市収集許可業者へごみ処理を委託する。ごみの分別を行い、許可業者の推奨袋を使用するよう書かれています。文面上は協力依頼・推奨ですが、ただ読んでいるだけでは、推奨袋を強要しているように思えます。

 以前の許可業者推奨袋の仕様は、燃えるごみ45Lと70L、燃えないごみ45Lでした。M商店のユーザーはビルメンテナンス業者が殆どです。社長は、許可業者のカバーできないサイズである90Lを作成したい考えです。1社では版代やロットの問題があるため、市内の当社代理店らで協力して作成することを提案。当社で他代理店をまとめるのであれば参加する意向です。協力のない場合でも、単独で製造する意志があります。

 


 
札幌市の懇話会、「どのメーカーにも不公平なく」で指定袋討議

【10月21日=丸山】現在、札幌市の事業系ごみの回収は環境事業公社がおこなっている。回収費用の徴収は、プリペイド袋でもおこなわれている。その袋は蝶理が公社から受注し、北海道ポリエチレンフィルム事業協同組合が製造をしている。

 清掃部の選定メンバー11名で構成する「指定ポリ袋を考える懇話会」は、家庭系資源ごみの指定袋化を討議している。そのメンバーには、蝶理と道ポリエチレン事業協同組合が入っている。懇話会の議論の内容が気になっており、これまで何度か清掃部を訪ねているが、その都度「検討中の内容は現段階ではお話できない」とあしらわれてきている。

 そこで今回、得意先社長が後援している自民党市議会議員の大越誠幸氏に同行いただき、環境局を訪問することとなった。 お会いしたのは環境局清掃部長東氏と清掃部業務担当部長鎌倉氏。懇話会で議論されている方向を尋ねたところ、以下のような説明があった。

 「次回12月に行なわれる集まりで懇話会は最終になります。検討している資源ごみ袋指定は、その後の札幌市 議会で議題にあがる予定です。次回懇話会で新メンバーの参加を認めることはできないのですが、会ではどのメーカーにも不公平のない方向ということで討議が進んでおり、どこのメーカーさんも心配する必要はないですよ」

 つまり市販品透明袋で対応可能ということである。単独での訪問と市会議員同行とで、対応が違うのには釈然としないものであったが、当社と当社顧客に影響のある印刷入り指定袋については心配ないものとみられ、その意味では喜べる回答であった。

 


 
福岡市、指定袋の販売開始時期を繰り上げ

【10月17日=馬場】ファクシミリにて環境局管理部計画課の河野さんから通知が来ました。内容は、福岡市指定袋の店頭販売開始時期が12月1日から11月24日に変更になるというものです。

 


 
室蘭市が有料化との情報を確認

【10月6日=千田】先日代理店(日用品問屋)を訪問した際、室蘭地区を営業担当する金井氏から室蘭市も来年4月から有料化の動きがあると聞き(金井氏は日本技研からの情報)、市役所へ確認した。

 今年1月に同市環境課を訪ねており、その時対応した清水氏に確認した(訪問時の対応は良くなかった)。結論は「まだ未定」と一言。検討はしているが何も決まっていないと言う。

 粧連は日本技研からの情報として「有料化で製造メーカーも日本フイルムで決まり」とまで言っており、市側は日技さんには用なしという雰囲気もあったとのこと。私も訪問したときの雰囲気は良くなかったので、水面下で何かがあるのかもしれないと感じていた。

 取りあえず金井氏の方で有料化の新聞記事があると聞いているので、確認の上郵送してもらうことにした。何かあるのかな?

 


 
福井市指定袋、ミシン目入りでクレーム多発

【10月6日=大谷】富山市、金沢市やこの福井市環境精美課にも定期的に訪問しているので、サニパックも北陸ではちょっとした顔になっている。

 福井市も指定袋が昨年10月に導入され早一年が経った。ただ、この指定袋、採用をもくろんでいた炭カルは阻止したけれど、今度は特殊なミシン目入りとなり、当社は認定は取ったまでも製造には至らなかった。

 しかし、このミシン目袋、導入時から消費者からのクレームが多発している。というのも、この指定袋材質がHDにも関わらず、結びやすくするためにミシン目を上から15センチぐらい縦方向に、裏表合わせて4カ所入れてある。これが致命傷となり「ミシン目に沿って切ったが、下まで袋が裂けてしまった」というクレームが多発しているためである。

 このクレームは導入時から私も心配して指摘していたが「お役所の一度決めてしまったことはすぐには覆せない」という悪い体質で相手にしてもらえなかった。しかしクレームが多発している現在、この指定袋の今後を、環境精美課の山本氏を訪問し聞いてみた。

 山本氏も上記の件に触れ「まだ、公表はしていないが、近いうち現状の指定袋に関する要項を変更する予定です」。クレームが多いからなのでは?の問いに対しては「その通り。しかし、条例の中にもこのミシン目が明記されているので、すぐには変更できない。しかし近いうちに必ず変わるよ」と話された。近い将来、変更は間違いなさそうだ。

 


 
茅ヶ崎市、半透明なら“HD、LD問わず”に変更

【10月6日=大谷】問屋から茅ヶ崎市の可燃の袋に関して問われ、馬場君に確認すると「来年4月からLDの半透明であれば良い」と手元の資料には明記してあると言われた。早速、環境衛生課の熊沢氏に確認すると、馬場君の言うとおりであるという。何故「LDなの?」と聞くと「???」と解答に詰まっていた。しばらくして「現在使用されている黒ポリの殆どがLDなのでそう決めただけです。材質的に変わってしまうと、住民に戸惑われると心配したもので」と言われた。

 私の方からは「今後は半透明袋の主流はHDに変わってきます。現に茅ヶ崎にも近い厚木市周辺の商品はHDが主流になっていますよ」と説明。更にはHDのメリット、デメリットの説明をした。熊沢氏も納得した感じで「販売店、問屋、メーカー等に配布した要項にはLDと明記しましたが、HDでもオーケーとしましょう。条例には材質までは明記していませんから、この変更は特に問題ないでしょう」と対応された。ということで今後は、茅ヶ崎市でも安心してHDの半透明は販売できます。

 


 
透明袋検討開始の記事の件で名古屋市に確認

【10月3日=大谷】さっそく前出の新聞記事の件、担当部署である名古屋市環境事業局事業部作業課の伊東氏にTELにて確認したところ、議会の中で一部の人から袋の透明化という意見も出たが、実際当担当部署ではこの件は話題にもなっていなかったとのことである。新聞で報道されて逆にビックリしたようだ。

 伊東氏いわく「前回(2年前)も名古屋市半透明化という記事が出て応対に苦労したが、今回もまったく何も決まっていないのにマスコミの早合点には呆れたよ。いつもマスコミは根も葉もないことを、まるで事実のように書くから困る」と少々お怒りの様子。

 私も地元のことなので、3カ月に1度ぐらいは定期的にTELにて「半透明袋検討してますか?」と確認しており、その都度「特に検討していません」という答えが今回の伊藤氏もしくは松尾氏からコメントされる。ちょうど、1ヶ月前にもTELしたばかりだ。名古屋市もいつかは半透明に変わると思うが、その時は私のところに事前に相談があるはずです。

 


 
大和市も10月1日から半透明に

【10月3日=小塩】私の自宅にきたコミュニティ紙に載っていたのですが、10月1日から大和市(神奈川)でも半透明袋での収集が完全実施になるそうです。それに先だって4月から試行期間であったとも書かれています。どうやら県央地区はあらかたNB半透明で定着していきそうな気配を感じます。

 


 
函館市環境部を訪問、可燃は当面黒でいく

【10月1日=千田】環境部リサイクル推進課の小貫主査、竹谷主事と話をした。結論から言うと来年4月より不燃ごみと資源物が市販品の透明・半透明袋で、可燃は現行どおり黒も可ということだった。

 安心しながら詳しい話を聞いた。指定袋を考える会資料の事を確認すると小貫氏は知っており、発行元である事を伝えた。印刷袋は最初から検討はせず市販品を出すことで進んでいた、しかし可燃の黒については住民の反対が強く半透明にするのを止めたとい事であった。

 話の中で有料化のことが出た。「早急ではないが将来は有料化も検討しなければいけない状況がくるでしょう」という。今回国からの容器包装リサイクル法要綱の中には自治体に対し有料化を進める必要性がある事が書いてあるという重大な発言が出た。

 


 



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