そういえば清掃問題を討議する委員会では、 そろそろ有料化すべきかどうかの結論が出されるようだね。
たしか、有料化すべしという声が優勢だと聞いているが、もし、そのような方針が決定したら当局はどう対応するつもりかね?
はい。 有料化を実施するとしたら、多くの先進事例にならい、指定袋の実費価格に手数料として一定額を上乗せする形になると思います。
となると、袋は、一年間に住民が使うことになる全ての量を自治体が一括して買い上げることになりますね。 落札した一社を除き全ての業者が商権を失うことになります。 業者にとっては非常に問題のある制度です。
それは仕方のないことでしょう。 いちいち業者の都合にかまっていたら政策を遂行することはできません。 行政の都合が優先するのは当然のことで、我慢するところは我慢してもらわないと。
その意味では小売業者も我慢しなければならないのでしょうか。
有料指定袋はすでに他の自治体で経験していますが、袋自体が公金の役目を果たすために手続きがとても面倒になるのです。 頻繁な委託在庫のチェックとか、決済は現金でなければダメとか、オンライン発注は出来ないとか・・・ さまざまな制約がついて回ります。
それも関連した法令がある以上、致し方ないところです。 あなた方は業者なんですから、文句ばかり言わないで企業努力したらいいでしょう。
行政主導のしくみに合わせる苦労は、時代の流れとは逆行するため、企業としては力を入れにくいのです。
有料シール方式という手法もあることですし、有料化はできれば袋のビジネスと切り離したところでやってほしいですね。
シール方式だとごみ量と処理料金を照合することが困難になりますからね。難しいでしょう。
高山市などではシール方式が定着しているではありませんか。 東京都の事業系ごみ全面有料化もシール方式です。 ごみ袋は流通の回転が早く、かさばる商材です。一定規模以上の都市では、物流管理が大変です。 それが行政にとって最大のネックとなってくるのです。よく着目してください。
しかし、実際に有料袋方式によって有料化を実施している例は多いではありませんか。
そうした自治体では、卸機能を有する特定の業者との長く固定した密着関係を結ぶ形になっています。 そうした関係は巧みに裏に隠されていますが、よく見れば癒着と疑われても仕方のないものです。 全国には、なぜこのような関係がまかり通るのか? と不思議と思える事例が山ほどあります。日本という国で、こんなことがいつまでも続けられていいのでしょうか?
よそでの事例がどうかは知りませんが、とにかく当市では透明、公正な手続きにより指定袋を導入していきます。
利権分配の公平性が保たれた上で、ごみ袋が社会の隅々までつつがなく行き渡ることを、われわれも祈っています。
くれぐれも特定業者を囲いこむようなまねだけはなさらないよう対処をよろしくお願いします。