われわれが掲げる基本テーゼ

b単に袋を透明化することを目指すのであれば、
 わざわざ袋に印刷を入れて統一する必要はない。

b指定袋の取り扱いが一部の者に固定されるような、
 利権ビジネス的なしくみがごみ袋に適用されることは適切でない。
 すでに実施のところは見直しを計るべきである。

b有料化をおこなう場合には、まずシール方式を試みるべきで、
 袋ゆえに弊害の大きい袋方式は導入すべきでない。

bポリエチレンの袋に炭酸カルシウムを混入するのは明らかに非合理的である。
 したがって、そうした行為のすべては廃止されるべきである。

 

基 調

 中身の確認できる透明の袋を浸透させることだけが目的ならば、わざわざ袋に印刷を入れて統一する必要はない。単に黒袋の販売と使用を自粛すればすむことである。現にそうしてうまくいっている例は全国に数多く存在する。

 ごみ袋に印刷まで入れて指定にするとは、一体どういうことなのか。地方公共団体がそれぞれ別個に指定袋を設けることは、はたして本当に世の中にとって好ましいことなのか。何の検証もなく反省もなく現実をどんどん先へと進めていってしまう前に、ここで一度よく考えてみる必要がありはしないか。

 本体に印刷の入った袋を地域住民が全員で統一して使うことには、とりたてて実体的な効用があるわけではない。ほとんどのケースでは、その理由づけは説得性に乏しかったり、あいまいであったりする。その一方で、その製造から配荷そして販売までのプロセスにおいては、実に多くの問題が付随的に発生している。それらはすでに看過できないレベルにまで発展してきているが、現状はそのことが当局者の間ではほとんど取り上げられていない。

 反省点としては、問題をよく把握している私たちの側で、問題を理解してもらおうとする努力がもうひとつ欠けていたということがあるといえるだろう。そう考え、私たちは「指定ごみ袋を考える会」を結成することにした。

 「指定ごみ袋を考える会」はごみ袋を専門に取り扱う業者の会である。しかし、会の内実は周囲の人々 ―流通に従事しておられる関係者、行政に関わっておられる関係者、この問題に関心の深い研究者や市民団体、そしてごく普通の生活を営んでおられる消費者といった方々― からの好意と同意を得られるような普遍性あるものにしていきたい。そのためには会の運営はいつでも誰に対しても開かれたものであるべきで、したがって私たちはそのことを当然のこととして実践するつもりである。

 まず私たちは、ごみ袋のもつ様々な側面を専門家の立場から明確にし説明してみせることで、みんなが意見を出し合える共通の基盤を築いていきたい。そしてその上にたって、ごみ袋のあり方に対する考え方を周りの人々と共有しつつ、しっかりと定立していきたいと思う。そう心して会の活動をおこなうことにする。

 

これから検討を進めようと考えているテーマ

b ごみ袋とは、第一には、人々が快適で便利な都市生活を送るのに必要な生活用品である。そこには商品としての特質が確かに存在しており、私たち関連事業者はそれを保全している立場にある。ごみ袋には、元来から事業者の活躍する領域が確実に存在している。一方で近年はますますごみ問題が重大課題として浮上してきており、ごみの容器という役割を負うごみ袋もこれと無関係ではいられない状況にある。では、様々な論点をトータルで視野に収めたとき、ごみ袋というのは一体どうあるべきなのか。様々な立場からの思いを、最後はどうまとめ上げていったらいいのか。大枠のテーマは、そこに見極めをつけたいということに尽きる。

b 袋を市町村ごとに統一するということについては、当局側からある種の意義が期待されている一方で、製造・流通分野周辺や住民生活のところではいくつかの問題点を含んでいる。そこのところを一体どう考えていったらいいのだろうか。

b 袋は透明であることが絶対的に善であるというように結論を導いてしまうのは、一見異論のないところに見えて、実は早計であるとの心配も残る。黒袋にも再生原料のリサイクルを助けるという美点があり、またプライバシーの問題も捨て難いとみる人は少なくない。この点についても、人々の間でしばし検討がおこなわれてみてもいいだろう。

 

当面の活動内容

b 常日頃の連絡および月一回の会合により、会員同士がお互いにコミュニケーションを取り合い、ごみ袋に対する認識を深めていく。

b ごみ袋に関する知見を整理し文書化。ゆくゆくはパンフレット等のツールを作成する。

b 考えを深めた成果を、様々な機会をとらえ世間に向け積極的に発信していく。

b 個別に市町村などから求めがあれば、専門家の立場から相談に応じていく。

b 合意された方針の下、必要と思われる場合には個別市町村・一部事務組合に対し陳情等のはたらきかけを随時おこなっていく。

b その他確認された主張の実現を計るため、会としてあらゆる努力を払っていく。

 

以 上

 

 


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