会合議事録ボーダー


第10回


日時:`96年11月8日(金) 15:00〜17:00
於:サニパック地下会議室


参加:(順不同)

株式会社ケミカルジャパン
株式会社クリーン・アシスト
ニッコー株式会社
三井東圧プラテック株式会社
ニッカ工業株式会社
蝶理株式会社
日本サニパック株式会社

武田代表取締役
棚橋代表取締役
松澤営業部長
高口営業一部長
楠間営業次長
樹脂製品第3部 森瀬氏、三原氏
大木本部長、大野部長、小塩、馬場

 

 

パンフレット完成!

武田 予定より大変遅くなって申し訳ありませんでしたが、やっとパンフレットが出来ました。皆さんのところにも着きましたでしょうか? 封筒とともに送らせてもらいました。それでは事後報告になりますが、経過をまず小塩君のほうからしていただきます。

小塩 ひとつお詫びしなければならないのですが、表紙のデザインを土壇場で急きょ変更しました。これは知り合いのマスコミ関係者から「東京都」という特定の自治体を指す表現はマズイのではないかと指摘を受けたためです。それで「東京都」とわからないようにしました。ご了解ください。

 だいぶ日程がズレ込んでしまいましたが、とうとうパンフレットが出来上がりました。300カ所余りの自治体へは11月7日に発送しました。印刷したのは8,000部です。封筒は2種類ありまして、1つは表紙に自治体向けの挨拶文が入っています。もう1つは表紙に挨拶文が入ってない「考える会」のロゴのみ入ってるものですが、各社に50枚ずつお送りしました。ご連絡いただければ、事務局に在庫があります。また今回アンケート用紙も添付しています。要するに自治体へは、パンフレット1部と両面刷りのアンケート用紙の2点を挨拶文の入った封筒に入れて発送しました。いまは返信を楽しみにして待っているところです。390円切手を同封して返信してきた自治体には「ごみ袋通信」の第1巻と第2巻を送るようにしました。早くも反響が来てます。よくわからないピントはずれのものも来てますけど。きょう自治体からアンケートの返信が封筒で初めてきました。山口県の町役場からです。これは多分、受け取った人がその場で書いてすぐに投函したからきょう届いたんだと思います。来週からはどんどん来ると思います。結果は逐一皆さんに報告します。

 パンフレット作成の会計報告がまだ出来てませんが、整理して後日報告します。

 アンケートは自治体向けでつくったものですが、一般向け用も1,000枚つくることにしました。といいますのは、「元気なごみ仲間の会」という市民団体がありまして、そこにパンフレットといっしょに送ることにしたからです。この会の事務局に打診したところ、営利目的の広告案内でなければ一斉に送付してもかまわないといってくれましたので。この団体はごみの世界では有名な方々が大勢会員にいますので、かなり反響があると思います。一応私からはこんなところです。

武田 ということで、我々の第一の目的であるパンフレットの作成と発送までは、なんとか到達することができました。

 

福岡市対策

武田 今日の議題は、来年以降、今後の活動について、今年の反省を含めて話していきたいと思います。こちらのほうで考えているのは、パンフレットも出来たことですので、課題である日本チェーンストア協会、消費者団体等へのアプローチと指定袋の発生しそうな自治体への陳情や阻止活動等なんですが。皆さんのほうで何か考えがありましたら、活動の中で活かしていきたいと思いますので、どんどん意見を出していただきたいと思います。

小塩 あの、言い忘れましたけど、福岡市の件です。ご存知のように福岡市は現在、指定袋を考えてます。そこで市会議員六五名全員に1人ひとりパンフレットを送って、何とか指定袋を思いとどまってもらえないものかと訴えていきたいと考えてます。議員リストはすでに入手してます。封筒に宛名も書き終わって、あとは中身を入れて出すだけになってます。先ほどの一般向けアンケート用紙ができた時点で、それとパンフレットと「ごみ袋通信」の福岡市の報告の部分を入れ込んで発送しようと考えてます。実は、東京都の事業系ごみ有料化が袋制から土壇場でシール制へ変更になったときも、議員に訴えかけの手紙を送った経緯がありました。事実、東京都は急きょ見直しを政治レベルで行ったんです。福岡市でもそういったアクションを起こしたいと思ってます。

武田 福岡市の担当者は「議員さんにプッシュしてください」とはっきり言ってましたからね。このまま放っておいたら指定袋になってしまいますね。この前陳情しても変わらなかったわけですから、こういう方法をとらざるをえないと思います。

小塩 大都市についてはそのような政治家に対しての働きかけも必要だと思います。

 

今後の活動課題

―― 今年は一つの目標を達成しました。来年以降については皆さんと話し合って決めていければと思ってます。今は自治体からどの程度の反響が来るか楽しみです。

―― その反響によって活動していくことも必要ですよね。

―― そうですね、また進展があるかもしれないですからね。

―― 自治体へのアプローチとしては、すでに指定袋化している自治体とこれからしていこうという自治体と二種類あるわけですよね。すでに実施している自治体に対してはどういうアプローチで、これからの自治体にはどういうアプローチがありうるのか、という問題が一つですよね。それともう一つ重点課題としては、炭カルやフェロキサイドの問題ですね。これに対しては、正しい知識をきちんと伝えていくしか方法はないように思います。すでに採用してしまっている自治体もありますが、そういうところには言ってやったほうがいいのかどうかですね。

―― 炭カルを採用している自治体の担当者の中でも疑問を持ってる人がいると思いますよ。東京都は炭カルをどう思ってるんでしょうね?

―― 指定袋の反対ばかりではなく、アドバイスもしてあげたいですね。来年は飛躍の年にしたいと思います。

―― ”ごみ袋に印刷はいらない“というような流れをつくりたいですね。いま現在直面している問題は福岡市ですけど。影響が大きいので何としても止めさせなければならないと思います。

―― 福岡市などは先日の陳情の時点では遅かったと思います。もうデキレースですね。情報が流れてきた時点では、すでに話が出来上がってるんでしょう。

―― 指定袋をするかしないかっていう問題は、なかなか政治争点にはなりにくいんですよね。そうなると、当局担当者に熱意があって、議員に根回しができていれば、簡単に指定袋ができちゃうんですよ。そうすると反対という話にはなかなかなりにくいみたいですよね。

―― 一方で、市販品のごみ袋がオーケーの自治体も増えてます。「ごみ袋サミット」が行われた埼玉の九市、藤沢市、厚木市、大分市…。たしか所沢市もそうですよね。

―― いま話をしていた内容についてですが、ごみに関心のある人達、さっき出てた「元気なごみ仲間の会」でしたっけ? そういう人達にはどんどん広めていけばいいんです。問題は関心の無い人達をどうするかですよ。福岡市は手遅れで仕様がないかもしれませんが、今後は早く情報をキャッチして行動を起こしていきたいと思います。あと、チェーン展開してるスーパーマーケットは、自治体に対して立場が弱いですからたてつけないと思いますよ。市に依存してるわけですから。そういう人達がいかにごみ問題に正面から立ち向かってくれるか、という問題もありますけど。とにかく身近であるバイヤーにはどんどん配って、趣旨を説明して理解してもらわないと。立場の弱い人達に理解してもらって、いっしょに立ち上がってもらわないとどうしようもないですね。いまからが勝負だと思います。

―― バイヤーの反応はどうなんでしょうね?

―― まだですよ。

―― 少なくてもこの会のメンバーはバイヤーにパンフレットを渡してくれるでしょうから。

 

指定一覧表作成に着手したらどうか

―― 当社の営業マンの中でも、取り組む姿勢には温度差があります。傾向があって、やはり指定袋の多い九州や東北地域を担当している営業マンは自治体への対応に熱心ですね。それだけ普段痛い目にあってますから。

―― 11社あるわけですから、何らかの情報はキャッチできると思います。その情報を共有して、その時点ですぐに行動に移せばいいんです。

―― 情報を早く入手するという点で、事前に自治体に計画を聞いておくというのも手ですね。

―― 情報を待っててもしょうがないですからね。こちらから探りにいかないと。

―― そういう情報は調べてるんですか? 指定状況を手分けして把握すればいいんじゃないですか? 3カ月周期で調査をして、指定化しそうな自治体から先手を打ってアプローチしていけばいいわけですから。立派な資料にもなります。指定袋をすでに実施してるところは、大きい自治体にしろ小さい自治体にしろどう仕様もないですけどね。

―― そうですね。計画しているというのを知るだけでも違うと思います。

―― 来年はかなり指定袋が増えるでしょうね。

―― 指定袋を検討しているといっても、腰が重くて2年、3年と延びのびになっているところもあります。逆に水面下で準備して急に表に出てくる場合もあります。だからよくわからないのです。

―― でも、指定一覧の最新版は必要なんじゃないの?

―― 日本全国やったら、膨大な資料になるんですよね。

―― ある程度どこかで線を引くなりしないと。

―― 実施してるところは外すんです。市でしたら、既存の資料でわかりますから。町村だけを調べればいいんじゃないですか?

―― 指定袋は町村が多いんです。

―― 指定袋は一応あるけれど市販品でもオーケーだよ、という役所もあります。一覧表をつくるには目的をはっきりさせる必要があると思います。

―― 営業サイドとしては一覧表があればわかりやすいっていうのはあるんじゃないの?

―― そうすると、それぞれの目的性によってアプローチが変わってしまうわけなんです。実際的には、ユーザーである住民の人達にどの商品を奨めるのが一番いいのか? という点を注意しなきゃいけないわけですから、もう一段つっこんで考えないといけないわけです。私はいつもその話になると2つ言いたいことがあるんです。1つは、対象となる当局の指導内容が複雑すぎて、簡単な一覧表ではカテゴライズしきれないということ。もう1つは、情報をどうやってストックするかという点です。事務量、作業量も半端ではなく大変です。それでいつも、ついつい二の足を踏んでしまうのです。

―― 情報を早い時点でキャッチするためにも計画中のところは調査しておいたほうがいいと思いますね。ちょっと手遅れの感もありますけど。これから始めようとしてる自治体にアクションかけたほうが効果的だと思うんです。

―― 大きい都市で一般商品が売れる地域が、我々にとって守らなければならない優先度の高いところですよね。そうすると、優先順位の高いところからエネルギーを注いでやらないと効率が悪くなると思うんですね。そういう意味でのデータの整理はやるべきだと思います。

―― 行政改革で市町村同士が合併するところも出てくると思います。例えば、指定袋を実施してない自治体が実施してる自治体と合併するようなことになれば、指定袋のエリアが拡大されることも予想されます。ですから、何かで情報をキャッチできる手段をつくっておかないとマズイと思うんです。検討中のところだけでもリストアップしてアプローチしておくっていうのはやれることだと思うのです。市レベルの単位だけでも調査するっていうのはどうでしょう?

―― 守らなければならないマーケットというのがあると思うんです。大都市とか、そのまわりの市町村とか、そういうところは巡回していかなければならないと思います。

―― そのために一覧表をつくってリストアップするんじゃないの? 1回作っておけば、自治体の担当窓口に会の存在を知ってもらうこともできると思いますし。

―― 九州ではメーカーが自治体に売り歩いてるんですから、我々も同じように歩きまわらないといけませんね。

―― それが自治体の担当者を悩ませてる原因なんですけどね。指定袋の売り込みに来られたり、反対されたり。

―― それじゃあ市レベルでデータベースをつくりましょうか?

―― 各社分担ですか? 訪問が物理的に大変なところもありますね。

―― インターネット上でホームページを開設してはどうでしょう? 一覧表をつくったとして会員も閲覧できますし、自治体担当者も見られます。担当者が書き込みまでやってもらえるとなおいいんですが。

―― 自治体でインターネットをやっているところなんかあるんですか?

―― 結構ありますよ。広報課が郷土資料なんかを元にして、外注でホームページを専門業者に作らせたりしてるみたいです。

―― それでは来年の課題になりますが、市レベルの指定一覧表をつくるということで。それで計画中かどうかをチェックして、行けるところへは行くと。分担地域の問題もありますが、それも来年の課題ということで。

 

コミュニケーション方法を進化させたいが

―― 話は変わりますが、会員各社がもっと前向きの姿勢にならないといけないと思うんです。パンフレットの効果よりも、各社が試行錯誤でかまわないですから、自分で動いてやってみるべきだと思いますね。この程度のレベルだと会そのものの存続が危ないですよ。

―― いま言われた”動く“ということですけれど、まず外部に向けては、お客さんとか自治体にパンフレットを持っていって説明してくるっていうことだと思うんです。あと、内側に向けては、情報交換ですね。もう少し情報の共有化を軌道に乗せたいと思ってるんです。なるべくなら電子メールか何かで対応したいと思っているんですけど、皆さんどうでしょう? どうですか?

―― うちもようやっと導入しましたが、今のところは社内のみです。社外はもっと先になると思うんです。

―― 情報をファクスや郵便で全員に逐一送るのか、それともどこかに(サーバーに)置いといて皆さんが電子ネットワークをつかって見に来るのか、という問題になると思うのですけど。いまのやり方ではどうしてもスピードや生産性に限界があるもので。

―― いつかは電子メールやインターネットなんかでやっていきたいですけど、すぐには難しいんじゃないでしょうか。

 

東京都の炭カルをやめさせられないのか

―― 私はきょうが初参加です。9月に大阪から転勤して来ました。話を聞いていて、大都市からおさえていくのは大事なことだと思います。ところで東京都の炭カルをやめさせることはできないんでしょうか? まあ大阪市は絶対に追従しないと思いますけどね。東京都がやめれば波及効果は大きいと思うんです。マスコミを使ったりして。どんなものなのでしょうか?

―― マスコミを使っての炭カル反対運動はやってます。去年ニュースステーションの特集もありましたし。当社独自でも「都政新報」という新聞に意見広告を出したことがあります。「包装タイムス」にも出しました。一定の反響はあったわけですけど、残念ながら東京都を追いつめるところまではいってません。しょせんはごみ袋というマイナーな話題ですから限界がありますね。長期戦でやるしかないですね。それと、先方は役所の世界ですから、前任者や上司が決めたことは良くないことだと知ってても簡単には変えられないみたいですね。青島さんが「炭カルやめろ」と言えば変わるのでしょうけど、青島さんも選挙前と当選してからでは、まるでひとが変わっちゃいましたしね。

―― 当局者はみんな事情はわかってるんだけど、どうにもならないってとこですね。

―― 元には戻さないでしょうね。

―― 官僚はそういうことはやらないですね。結局コンバーターや原料メーカーも含めて、少なくとも原料メーカーの大手が我々に目を向けてくれないと、正面攻撃だけではつらいと思います。我々の運動を理解してもらって、周囲から埋めていかないと。コンバーターは飯のタネですからまた別ですけど。

―― 区移管の話はどうなりました? その時に多少の変化が望めるんじゃないですか。

―― 区移管は最短でも2,000年ですか、たしか予定してるのは。一番抵抗してるのは清掃労働組合です。彼らは区移管されることによって、都職員から区職員に身分が変わってしまうのが嫌みたいですよ、本音では。表向きは、都の清掃行政が区に分割されてしまうと資源循環型社会を目指していくうえで支障がある、というふうに言ってます。それに現状は、区単位では施設面でごみ行政が完結できないんです。まだ全区が清掃工場を持ってませんし、パッカー車の車庫も持っていないのです。ですから実際はズレ込む可能性が高いです。ただ、区移管されればごみ袋仕様の決定権が区に移るわけですから、炭カルを撤回する区が出てくるという可能性は期待できます。

―― 逆にいえば、区ごとの指定袋ができる可能性もあるということですね。それもまた悪夢ですね。

―― 事業系ごみの有料化は、見通しとしてはどうなんでしょう? 

―― うまくいかないと思います。いま試行期間ですけど。

―― 結果はどうなるんでしょうかね?

―― 12月1日から実施でしたよね。11月1日からシールを販売してるようです。

―― リットルの定義が曖昧すぎますよ。本当は体積なのに、片や表面積みたいな感じで定義していますからね。もともとはセキスイのペールに合わせたのが始まりですからね。

―― たしかにリットルの定義は存在しないですよね。

―― モデル地区で実施した結果を新聞発表してますけど、あれもいい加減ですね。アテになりません。本番でも、実際は2、3割の使用率でも、上手くいったと強弁するかもしれません。

―― シールの取扱店は多いらしいですね。

―― 現金売りという定めが現場で問題になってるようです。扱うところは袋といっしょに販売したいわけですから、袋は掛け売りで、シールだけその場で現金決済というわけにはいかないんです。

―― 東京都が発行してるんですか?

―― そうです。東京都の印紙みたいなものです。

―― 大蔵省が印刷してます。ちなみに販売手数料は1律1セット75円です。

―― そういうのを悪用してコピーする可能性もあるんじゃないですか?

―― シール制が失敗して袋制に戻られても困っちゃいますしね。

―― たとえ袋制になったとしても、どこにどうやって発注するんですか? 我々がそこをついたから袋制は潰れたわけですよ。

―― 一社では大変ですよ。

―― 東京都ではスケールが大きくて無理だけど、小さい町村だと何とか済んじゃってるみたいですね。その陰で泣いてる業者がいたり、無駄な税金の使い方がなされたりというのはあるみたいですが。構造的に不可能なことを可能にしてるわけですから。その辺をついていくというのも有料化については一つの手ですよね。

 

有料化について

―― 有料化に関しては考えていく必要がありますね。

―― 我々も自治体にアドバイスしていくためにも考えなければなりませんね。

―― 有料化に対しては2つのことが問題だと思うんです。まず1つは有料化が正しいか否かということ。もう1つは有料化が正しいとして、それでは一体どういう手段が良いのか、本当に可能なのかということ。このふたつです。大都市での可能性ということでいえば、唯一九州の久留米市が人口20万人クラスでうまくいってるだけです。東京都が完全な有料化をするのであれば、現在ごみ処理にかかっている費用はキロあたり60円ですから、45リットルの袋に3キログラムのごみが入ったとして1袋180円、プラス袋の原価がかかる計算になります。

―― では、いまは180円は税金で賄っているということですね。

―― そうです。ですから、日本全国のごみの収集、処理、処分の一般会計を全部足すと2兆5千億円になるわけです。東京都だけでしたら1千800億円ぐらいだったかな? 実際そのくらいのお金を使ってるわけですよ。その額を集めなければならないんですから、ステーション収集をやってる限り無理ですよ。いまあちこちでやってる有料化はまやかしにすぎません。ごみを出したから相応のお金を払うという、責任に対応した義務という発想ではなくて、ただ「ごみを出す奴=悪い奴」ということで悪い奴をこらしめるための罰金を課すという発想ですから。いまの社会システムとごみの有料化は合わないですよ。大体、公がごみ処理にあたるというのはおかしいと思うんです。世間はよく有料化を叫びますけど、それは心理的に多少の減量インセンティブが働く程度の効果しかないんですね。私は民営化しかないと思ってるんですがね。世界的にみれば、それは決して不自然なことでもないんです。

―― ごみも行政改革しなければいけませんね。

―― 税金を使ってやるのはおかしいと思います。本来歴史的にみてみると、衛生的な処理を確保するためという目的で公がごみの世界に入り込んできているにすぎません。現場を預かる自治体担当者の中にも、「リサイクルが自治体の役目であるとは法律に書いてない、そのへんは勘弁してほしい」とはっきり言うひともいます。リサイクルも様々な問題を含んでいます。本質に迫って考えていくと、結局ごみを減らすにはみんなが貧乏になるしかないと思うんです。

―― しかしごみが増え続けることを野放しにはしておけないでしょう。

―― 自治体のごみ担当者は、最終処分場が手当できないからごみを減らしたいわけです。処理コストもかけたくない。また処理、だいたいは焼却ですが、すると環境汚染にもなります。そこでやっぱりごみを減らすしかないということなんです。そういう中でごみ袋が何にどうやってどれほど貢献できるかっていうことですけれど、私はいろいろ考えてみるんですけど、正直いってよくわかりません。せいぜいのところ、ごみ袋にできることといったら、安くて良いものを提供することぐらいじゃないのかと。

―― 長野地方のどこかで指定袋1冊300円ぐらいの高めの売価設定で売られているのを聞いたんですけど。多分、袋を買わずに野焼きをやってるか、過剰包装のものを買わなくなったんじゃないかとか、どこかに捨ててるとか。指定袋にすれば少なからず影響は出ますね。

―― ライフスタイルを変えない限り、本当の意味のごみは減るはずがないんですよ。でも自治体担当者はごみの減量には有料化が手っ取り早いと思っちゃうんです。

 

再び一覧表について

―― 先ほどの一覧表の作成ですが、各社手分けをしてということでご協力願います。

―― 方法は? 個別市町村の調査は各社で手分けすればいいと思うんですけど、問題はどこかで採集したデータをまとめなきゃならないということです。集まった情報を整理するその作業が一番のネックですね。データベースをつくらなきゃいけないですね。作ったデータベースはどうやって共有しますか? あと、さっき言った何のデータを取るかです。

―― 1回つけ合わせてやってみないと。

―― 調べる内容は、窓口の住所・電話番号と指定袋を実施するかしないか、そんなもんですか?

―― 矢野経済研究所の資料は使えないです。あれはアンケート用紙を配って有効回答してきたものを綴じただけなんです。無視されたところはデータとして空っぽなんですよ。結構いいかげんですよ。ですから満足なデータベースになってないんですよ。ざっと見て傾向がわかる程度ですよ。

―― 計画中のところを知りたいんですから。

―― それなら歩き回らないとダメですね。同じフォーマットに記入して。

―― そもそも、そのフォーマット自体がなかなか決められないんですよね。一番信用できるのは、問題をよくわかったひとが書いた文章です。ポイントは、その出来た資料を使って一体何がしたいかですよ。

―― すべてを網羅しなくてもいいんじゃないですか?

―― そうしたら太平洋ベルト地帯だけを調べればいいんじゃないですか? あと、それ以外の地域の大都市と。そこから重点都市をリストアップして。

―― リストアップ作業を年明けにでもやりましょうか?

―― リストアップは事務局でやってもらっていいんじゃないですか?

―― じゃそういうことで。

 

その他

―― 日本チェーンストア協会はどうしましょうか?

―― どう反応してくれるかわからないけど、行くだけ行ってみようよ。アポイント取って。

―― いま会長は誰がやってるんですか?

―― サミットストアさんでしたっけ?

―― 何かのコネで行くのが一番いいんですけどね。この中のメンバーの。飛び込みで行くのと、コネクションで紹介されて行くのとでは違いますから。多分あそこの事務局は加盟各社の出向社員ですから、持ち回りで交代してやってると思うんですよ。ですから、事務局に知り合いがいるだけでも違うんですけどね。

―― 私のほうで調べてみます。連絡します。

 

次回日程

―― 次回の日にちですが、1月の後半、20日過ぎになってしまうと思いますが。

―― ハヤシさんがこのところ出席されていないので、ハヤシさんに決めてもらってはどうでしょう?

(ハヤシ本社に電話する)

 

―― 23日だったら大丈夫だそうです。東京営業所長がみえるそうです。

―― それで1月23日(木)でお願いします。

 


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