第3回 日時:`96年3月8日(水) 15:00〜17:00 於:サニパック地下会議室
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これまでの活動経過 武田 初めて御参加くださいました三井東圧プラテックの高口さん、蝶理の浜田さん、本日はありがとうございます。 小塩 この基本理念はある程度事前に私と武田社長で打ち合わせしまして、それに少し手を加えたものです。すでに皆さんにファックスしてあるものと同じです。 小塩がレジュメを読み上げる武田 今回新たに2社参加していただきましたので、今までの経過をざっとおさらいしておきます。
メンバーの呼びかけについて 武田 この会には製造業の方が入っていませんが、それは我々と全く逆の立場で各市町村にはたらきかけている企業があるからです。そういう方達とは立場を異にするということです。反対の立場にたっている企業が集まっているということです。もちろん、日本ポレオレフィンフィルム工業組合(以下POF組合)加盟企業でも趣旨に賛同してもらえるのであれば参加していただいても構わないです。ともかく、ひとまず焦点をしぼって、市町村の指定袋に対して歯止めをしよう、第一義的にはそういうことです。 ―― もともといわゆる東京都のごみ袋問題がきっかけで集まったのが最初の趣旨なんですね? 武田 それから発展していって、今の指定袋状況にどう対処していったらいいのか、ということで集まっています。 ―― ところでメンバーの規定はあるんですか? 武田 趣旨に賛同すればどなたでも入れるということなんです。ただし小売業の方が入るのは実際難しいと思います。その場合は賛助会員という形になるかも知れませんが。我々のように販売している者が中心で活動していくしかないでしょうね。 ―― 日本技研さんはどういう立場にあるんですか? 武田 ほとんど自社工場で製造していますから製造業ですね。 ―― 大倉さんとか福助さん等の大手メーカーにも声をかけているんですか? ―― まだかけてません。 武田 東京都のときに対立しただけに、声をかけたくても……。 ―― はっきりいって、あれは和田化学の常務がリーダーで、大倉なんかがやったわけですよ。うちも和田、大倉とは取引きがあったが、手を切りました。あなた方と同じ立場をとってきました。ですから炭カル混入問題も不自然、ナンセンスだと思います。 ―― 別に線引きしているわけではありません。あくまでも指定袋を考えていこうじゃないか、ということですから。 武田 現実に和田化学さんは自治体に売り込んでいます。そういう事情で声をかけてません。 ―― もうひとつ、POF組合との付き合いはあるんですか? 違いは? 連携はとっているんですか? それともPOF組合はこの団体の存在すら知らないんですか? あくまでもこの会の中で指定袋を考えているわけですか? ―― 今のところはその範囲でやってます。 武田 POF組合員の方に声をかけて、もし来てくれればもちろん歓迎しますよ。 ―― POF組合の方にも声をかけようという話は以前にも出てました。具体的にどうこうしようというところまでは決まっていませんが。 小塩 POF組合や各事協が参加すれば理想です。 ―― やってみてはどうですか? 小塩 これは順序の問題だと思っているんです。ある程度体制が固まってから、そのことはスケジュールに入ってくると思います。
全国の自治体の状況 武田 その間に横浜市事業系の問題が進行しているので、陳情もしなければなりません。 ―― ちょっと聞きたいんですが、地方行政に対して厚生省は関与しないんですか? 小塩 してないですね。国は口をはさまないです。自治体担当者の聖域になってます。 ―― 話は飛びますが、大田原市なんかは完全な癒着ですね。仙台市もそうです。行政のやり方が問題です。関西はどうなんでしょう? ―― 私は関西出身ですが、関西は少ないと思います。西は少ないんじゃないでしょうか? 小塩 そうはいっても、北陸、九州地方は多いですよ。 武田 ちょっとした流行ですね。 ―― みな東京都に右へならえですからね。 ―― 上田市は東海市をまねてへんちくりんなことをしていますね。 武田 多分どっかの売込みでしょう。 小塩 あれには何かウラがあるんじゃないでしょうか。 ―― 議員も資金稼ぎしなきゃならないですからね。
価格のことは話さない 武田 とまあ、だいたいこんな趣旨の会なんですが。 ―― ここで確認しておきたいのですが、この会議内では価格のことは一切話さないことにしましょう。談合と勘違いされると困りますから。 武田 (レジュメを見ながら)基本趣旨についてはこんなところでいかがでしょう。 小塩 横浜市の事業系有料化についてですが、来週の火曜日(3月12日)にアポイントがとれています。こちらの対応をある程度固めておきたいのですが……。 ―― (レジュメの「今後の展開プラン」を見て)役人へのアプローチのところですが、あまり刺激してはマズイですね。あくまでも問題を理解させることを目的にしないと。 小塩 あ、それは去年の五月に書いたもなんです。東京都が問題となったときに私がサニパックの一員として作成したものでして……。だからこの会の文書ではありません。ただ参考として載せただけです。 ―― そういえば最近は表現の感じがだいぶやわらかくなりましたね。 ―― マスコミについてなんですが、業界紙は割と取り上げてくれますね。一方、地元紙はどちらかというと避ける傾向がありますね。利用できるものはした方がいいですよ。 武田 会費についてですが、パンフレット作成もありますので。レジュメにある金額はあくまでも案です。 小塩 パンフレット作成には、実費のほかに郵便代なども結構かかってきます。 武田 以上レジュメを読み終えて、理解願えればと思います。足りない、おかしい点があればおっしゃってください。基本方針はあくまでも案、たたき台です。まあ、前から言っていることと変わりないんですが。文書化しただけですから。
会の旗揚げについて ―― 今日初めての参加企業さんもいらっしゃいますし、旗揚げが心配です。 ―― 大筋はいいと思います。関西化成の社長に連れて来られたものですから、最初は中身がわかりませんでした。あとは社内的な問題です。私はトップではないので、社に戻ってから返事させてもらいます。申し訳ないですけど即答はできません。 武田 しかし、ある程度のスピードでやっていきたいと思ってます。 ―― 別に3月旗揚げが早すぎるといっているわけではないです。来週の火曜か水曜ぐらいには返事します。 小塩 私が一応連絡センターをしてますが、この場(会議)だけで進行していくのでは遅いと思います。 ―― 賛同している企業だけでとりあえずスタートさせてはどうでしょう? 私も社への持ち帰りになりますが。他企業へのノックもありますし、スタートに全社揃えさせる必要はないと思います。順次入会でいいんじゃないでしょうか。 ―― 賛同している企業でスタートして、あとは順次の形でいいんじゃないですか? ―― あとで参加するかもしれないですが、今の段階では当社がこの会に対して良い悪いを判断できません。 武田 3回目の会合ということもあるのでスタートしましょうか。 ―― そんなに急ぐ必要があるんですか? 武田 自治体に対して我々の存在を認知させたいですから。 ―― 団体結成の効果はあるんですか? ―― いろいろやってきましたが、効果、影響はあると思います。
東京都議会議長を訪問 ―― 2月14日に東京都都議会の議長に会ってきました。「炭カル袋を考え直す気はあるのか?」と聞きましたら、議長が私の見ている前で局長に電話しました。それで結局は「ない」といわれました。また、チェーンストア協会がレジ袋に炭カルを混入することを反対していることについてはどう考えておられるのかと聞きましたら、「チェーンストア協会にお願いしたが、ダメだった」といってました。議長には「反対ばかりされても行政は困る。こうしたらいいという提案をしてこい」と言われました。やはり、提案しなければダメだと思います。抗議や陳情だけしていてもダメですね。東京都は炭カルの問題点は熟知してました。持参した資料は、わかっているので要らないと言われました。 小塩 指定袋導入の際にごみ袋の効用を考えた時、透明化ぐらいしか協力できないのではないかと思います。ごみの減量とかに貢献するのは無理ですよ。 武田 そうですね。袋での減量化は無理だと思います。 ―― 都内で黒・青色のごみ袋が無くなりましたね。印刷の入っていない半透明袋はもっていっているみたいですけど。 ―― 中堅都市は市が袋を買い上げ小売店で販売しています。大田原市がそうですけど。そうなると二進も三進もいきません。 ―― 千葉市の事業系指定袋では当社も手を引きました。 ―― 自治体はやることに自主性がないですね。
横浜市の事業系有料化 武田 横浜市の経緯を大木さんお願いします。 ―― 横浜市事業系指定袋問題は、この会の立ち上がり時期にちょうど直面しました。一方、東京都はシール制になったんですけどね。先週、横浜市当局へ行ってきました。「指定袋で実施することで議会に答申した」といってましたので「それならば我々も反対運動をする」といってきました。その後、先方から「もう1度話合いたい」といってきたので、来週会うことになってます。そこで当局の最終的意向を聞いてから行動を起こすなり、対応を考えていきたいと思ってます。恐らく入札になるだろうと思いますけど。有料化方針は決定していますから。袋のサイズは20L、45L、70Lを考えているみたいですね。 ―― サイズ指定なんか誰が知恵つけたんでしょうね? 小塩 当局にそのへんの情報を提供したのは私です。 ―― 流通経路などについては結論はまだ出してません。 武田 漠然としてますね。指定袋制の方針だけ決まっているようです。 ―― そうなると流通マージンが取れない可能性がでてきますね。 ―― 役人は流通のことがわかってないですからね。 ―― 横浜市で成功してしまうと他都市へ影響があります。なんとか横浜市の政策を未然に防ぎたいです。 小塩 参考までに札幌市が事業系有料化をしたときのことを説明します。札幌市では、水面下で政治家なども動きつつ、配荷ルートはセイコーマートと生協という2つのコンビニチェーンに決まりました。ほかのスーパーやコンビニなどは一切扱えないということです。市が独断で決めました。しかしながら定着には失敗しました。 武田 横浜市にも札幌市の説明はしました。 北島 聞いた話ですが、ダンボール箱回収のキャンペーンをやっているらしいのですが、建前だけで実際うまく機能していないみたいですよ。役人は結果はどうでもいいと思っています。ごみ袋に一番関係あるのは我々です。我々が行動して成果があるのだから、積極的に行動するべきでしょう。 武田 市の窓口に我々の存在を認識してもらわなければ。 ―― 横浜市はメーカーとの癒着はない様子です。規格についても我々に聞いてくるぐらいですから。最終的には袋で実施するでしょうけど。 武田 我々も意志表示しなければなりませんね。 ―― 指定袋導入が決まってから行動するよりも、今の時点から行動した方がいいですよ。 武田 横浜市が導入することによって神奈川県全市への影響が心配されます。 小塩 今までが札幌、仙台、静岡、調布……ときて、横浜市が実施したら本格的に他都市に波及してしまいます。何とか横浜市で、他市の出足を牽制するような教訓を残したいです。いろいろ検討したらやっぱりシールのほうがいいということになったとか、袋でやってみたら結局うまく行かなかったとか、そういう事実をつくりたいです。 武田 袋を金券として扱うのは難しいと思います。役人はそこらへんのこともわかっていないと思います。海外製品では対応できないのも問題ですね。 ―― 東京都も当初シリンダーを行政が管理するという話がありましたね。話が無茶苦茶です。
会費について 武田 レジュメの一番最後に書いてある会費(月1万円、半期ごと6万円でどうか)についてですが……。パンフレットの作成もありますし……。皆さんいかがでしょう? 実際は足りないと思いますが。 ―― いつでも修正できるような形でどうでしょう? 私もこれでは足りないと思いますが。 小塩 会計係は? 銀行口座は? 今サニパックが事務局をやってますが、会計もサニパックでどうでしょう? 会計監査は別の会社にお願いするとして。 ―― 会員を増やす必要があるんじゃないですか? ―― まだ他に同じ立場の企業がこちょこちょあるんじゃないだろうか? ハケシタさんなんかは? 全員 ああ、そうですね。 ―― クリーンアシストさんは? ―― 私が知ってます。連絡してみます。 ―― 加工メーカー、コンバーターに文書を出してはどうですか? 小塩 核となるメンバーを決めてからでいいんじゃないですか? 会員を増やすのは4月でも5月でもいいと思います。メンバーは、この会のために毎月1回集まれるというのを一線と考えたいです。 ―― 冊子等の作成は臨時会費でまかなう方法もあります。だいたいパンフレット作成の予算にはどれくらいをみてらっしゃいますか? 小塩 とりあえず年内でまとまったことをやるとして200万円ぐらいですかね。 ―― 通常は通常で、パンフレット作成時は賛助会員に臨時会費として徴収するというのはどうでしょう? 武田 そうしたいですね。 小塩 先行投資はかかるけど、一度つくってしまえば後はそんなにかからないとは思います。 ―― 役人は形あるもの(資料)を求めますからねえ。 武田 会費に関してはお願いしたいと思います。また、メンバーは多い方がいいですから、他社で接点がある方は声をかけてください。
東京都の事業系有料化 ―― 東京都事業系ごみ有料化について聞きたいのですが。 小塩 説明(略) 武田 東京都はシールを貼るための専用袋の規格づくりを考えているみたいです。 ―― それでも不正行為は防げないでしょうね。 小塩 1億5千万円かけて事業所台帳を作成しているらしいです。 武田 横浜市は事業系ごみでも5闊ネ下はタダにするといってます。 ―― 家庭用ごみとの区別が難しいと思います。 武田 具体的になればなるほどいろいろと問題がでてきますね。 ―― シール方式を提案している我々としては、東京都のシール方式がうまくいってもらわないと困りますね。 武田 それは基本的に無理でしょう。 小塩 どうやってもステーション収集では無理だと思いますね。 武田 電気、水道料金のようにしなければ無理でしょう。 ―― シール制も無理がありますよ。 ―― はがされる恐れがありますからね。 ―― そうなると我々の提案としてシール方式を勧めるのにも先づまりの感がありますね。 ―― とりあえず今のところは様子を見ていればいいんじゃないですか。 小塩 私は自分で考えをこう整理しているんです。土台ステーション収集の下で有料化を進めることに無理があると。戸別収集にしなければ不正は防げません。ステーション収集でやるかぎり成功しない。成功しないということでいえばシールも袋も一緒です。それでもどうしてもやるというんだったら、せめて我々に迷惑のかからないシールでやってほしい、とこういうわけです。そう業界がお願いしても不自然ではないと思うのです。とにかく有料化とごみ袋とは切り離して考えてもらうようにしなければダメです。 ―― 函館市はシール方式が成功しているようですよ。 ―― 人口10万人以下は、どんなやり方にしても成功事例が多いですよね。 武田 もうあんまり細かい指定が多いもんで、小売業は嫌気がさしています。
マスコミへの発表 小塩 会の設立発表ですが「月刊廃棄物」の発行に間に合わせたいと考えています。編集者はこのことを記事にすると言ってくれています。「月刊廃棄物」は自治体の担当者も読んでますから影響は大きいと思います。 武田 この雑誌は本当に自治体担当者の方はよく読んでおられるみたいですよ。 小塩 締め切りの都合上、この場でもって皆さんの了承を頂きたいのですが。 ―― 三井東圧プラテックさん、蝶理さんの参加を待ってからということ? 小塩 20日が締め切りなんです。 ―― 20日までだったら十分返事できます。 ―― 当社は東京営業所に説明しなければなりませんから。 ―― 最終的に自治体担当者が我々に相談してくるような団体にしたいですね。 小塩 そのためには社会に広く認知された団体にしなくてはなりません。 ―― 「月刊消費者」は? 銭を取らないで載せてくれます。公平でまともだと思います。それとやはり、主婦連、消費者団体を味方につけなきゃダメですね。議員よりも強いですから。あと自治体へのアタックも人口別で選択する必要がありますね。 小塩 鎌倉市の生活クラブ生協組合員西田さんの話。(略) ―― 三郷市、越谷市みたいにやってくれればいいんですけどね。 ―― 顔料は1%未満に抑えてくださいという指定とかならいいと思いますし、そういうアピールをするべきですね。 武田 それでは今日はここまでということで。
◆なお、その後の打ち合わせで次回会合の日程は4月11日と決定した。
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